「クソリプかるた」の誕生秘話をかたる。

2020.07.05

岡シャニカマ
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岡シャニカマ

どうも、人間の1000本プランナーこと岡シャニカマです。

先日公開した「クソリプかるた」が予想をはるかに超える反響をいただいたので、せっかくならばと「誕生秘話」みたいなレポートブログを書いてみようと思います。

「防止機能」ではないクソリプ対策を作ろう

私自身、昔から「クソリプ」というものには興味があり、一度自分で「クソリプ王決定戦」という大会を開いたこともありました。(詳細はnoteに書いているので興味ある方はどうぞ)

調べてみると「クソリプ」と言う言葉は2010年末から既に存在する問題なのですが、2019年11月ごろから「クソリプ防止機能」というリプライを非表示にする仕組みが話題になります。ただ私はこの機能が根本解決になるとは思いませんでした。

よく教育でも聞く話ですが、何か間違っていることを正す時に「ダメなものはダメ!」と理由なく否定するのは御法度で、改善をさせるためには「何が間違っているか」を理解させる必要があるのです。
つまり「このリプライの何がクソなのか?」を正しく理解できるアイデアさえあれば、新たなクソリプの予防施策になり得るかもしれない。

そんなことを考えていた時に「クソリプかるた」を思いつきます。

正直この時は「Twitterと短歌は似ているな」ぐらいの着想だったのですが、会社で花岡さん・山根さんに見せたところ「おもしろいから人間で作品にしよう」ということになります。

そして企画を詰めていく最中に「クソリプ予防」のことを思い出し、この「クソリプかるた」ならば「クソリプとは何か」を遊びながら学べるコンテンツになると考えるに至りました。

クソリプを防ぐために一度体験してしまう。
まさに「クソリプの予防接種」のようなコンテンツです。

意外と知らない「クソリプとは何か?」

クソリプかるたを作るにあたって欠かせないのは、実在する参考のクソリプたちです。
なにぶんフォロワーが少なく、普段からリプライもロクにつかない私は『クソリプなんて実在するの?』という半ばオカルト的な心持ちで調査を始めました。

その結果、SNS上にはありとあらゆる「暴言」「誹謗中傷」「的外れな返信」が見つかります。
ただ、捉え方しだいで真っ当な意見になるものや、ギリギリ冗談の範疇に入りそうなものも多く、調査は難航しました。

1人で探すには限界を感じ、大学生アルバイト数名に協力を依頼します。


彼らは「クソリプを集める仕事」と聞いて意気揚々と作業を始めたものの、私から「これはクソリプなのか?」「君の邪推じゃないか?」と指摘を受けるうちに、「クソリプって何なんですか…?」と思考の沼にはまっていきます。
そう、SNSを普段から使いこなす彼らでさえ「クソリプとは何か」が曖昧だったのです。


しかし、実際の投稿を見ると身に染みて感じるものがたくさんあり、彼らも徐々にクソリプを見分けるセンスが養われていきます。私自身、過去にした投稿もクソリプだったと反省することも増えていきました。

また、クソリプにパターンが見えてきたのもこの頃。
12パターンにクソリプをカテゴライズしたことで、学生たちがクソリプを集める指針が確立され、そこからは順調に進みました。

テストプレイを重ねてゲームの完成度を上げる

カードの内容が一通り出揃ったタイミングで、会社のメンバーを集めてテストプレイを実施しました。

テストは初回から盛り上がり「取りたいクソリプがある」ことや「読みながら取る方が盛り上がる」ことなど、色々な発見があり、ルールを形作る土台にもなりました。
また「どれが正しいクソリプか?」を探る上で、「それはクソリプなのか?」「いや違う」と議論や感想の共有が自ずとされるので、しだいに参加者のクソリプ理解が深まっているようでした。

ただ弊社のメンバーはお世辞にも「性格が良い」とは言えません。
「人間ゲーム コンプレックス人狼」という“相手のコンプレックスを探り出すゲーム”を過去に作ったぐらい悪趣味な面々ですから。

『性格の悪い人しか楽しめないのかもしれない』

そう思って人間にゆかりのある心の綺麗な女性たちにもテストプレイしてもらいました。
結果は人間メンバーと同じく大盛り上がり。

真面目な方がプレイすると「これは相手の心情を裏読みして来ると思う」「この人にクソリプするってことは〜系じゃないかな」と、深読みの暴走が始まります。
素直な人の心を読むのではなく、理不尽で乱暴な人の心を読むのですから、当然の結果かもしれません。

ただ、その中で「クソリプの不快感」や「クソリプになり得る危険性」への理解が深まったそうです。
クソリプしてみることが予防につながるという仮説が実証された瞬間でした。

「クソリプかるた」公開

6月30日に「クソリプかるた」のプレスリリースと公式サイトが公開されました。
ねとらぼさん、BuzzFeedさんが取り上げてくださり、徐々にTwitter内で話題になっていきます。

そして、一気に火がついたのはライブドアニュースさんの投稿です。
最終的に4.8万RT10.9万いいねが付きました。

日本のトレンド入りも

Twitterでの話題化につられる形で、予約販売をしていたAmazonでも注文が殺到します。
なんと予約販売時点で「ベストセラー」になり、「おもちゃ」カテゴリの欲しいものランキングで1位に輝きました。

正直まだ誰の手元にも本体が届いていない状態なので「おもしろいものを提供できた」という確証はないのですが、おそらく遊んで楽しく、意外と学びになる商品になっていると思います。
8月上旬出荷分は初日で完売してしまいましたが、しっかり増産してお届けしますので、よければお買い上げください。


クソリプかるたがクソリプを減らし、一刻も早く「時代遅れの代物」になった社会を心から願っております。

引き続きクソリプを研究し続けます。

「クソリプかるた」を制作する過程で、今回書いたこと以外にもクソリプについて様々な発見がありました。
1つ断言できるのは、クソリプの問題は一筋縄で解決しないということです。

コロナ禍においてネットコミュニケーションの比率も上がり、SNSを新しく利用するリテラシーの高くない不慣れな人は一層増えることでしょう。

世はまさに「大クソリプ時代」なのかもしれません。

そんな中で今回わたしが得た知見が何らかの役に立つのではないかと考え、引き続き「クソリプ研究家」としてこの問題に取り組んでいこうと思います。
お困りごとや疑問があればご一報ください。

クレジット

Creative Director: 山根シボル(人間)
Planner: 岡シャニカマ(人間)
Director: 岡シャニカマ(人間)
Copywriter: 岡シャニカマ(人間)
Designer: 松尾聡(人間)、木村将典(人間)
Front-end Engineer: 木戸啓太(人間)
Illustrator: にしむらみう
Reviewer: トミモトリエ(人間)
PR: 白井康太(まめ)
Assistant: 佐々木航大(人間)、藤原雅樹、多田宙史、岡島彩乃
Printing: サンクラール
Producer: 花岡(人間)