いじるプランナー・ディレクターの岡シャニカマです。
2019年の7月からアルバイトとして入社してから、ちょうど丸5年が経った2024年6月末に人間を退職し、7月から「ない株式会社」として独立することにいたしました。
入社する前の私は「みうらじゅんになりたい」と1社目を早々に辞め、「屁理屈」をテーマに過激なnoteとYouTubeをアップし続け、居候先の彼女にフラれて行き場をなくした、身長と意識が高いだけのデクノボウでした。
そんな私をノリで拾い上げ、5年間も給料を払い続けてくれた人間には感謝しかありません。本当にありがとうございました。
引き継げない仕事がある
私はプランナー、ディレクター、時にコピーライターとしても色々な案件に携わらせてもらいました。
こういった業務は私がいる前から人間がやってきたことですし、私がいなくても成立するため、何ら心配はありません。
ただそれ以外に、今まで私しかやってこなかった、超俗人的な「引き継げない仕事」もあります。
それらは案件に直接関係なく、クレジットに記載されることもない軽微な役割ですが、実は人間にとって必要な仕事なのかもしれないと、少し不安に思っています。
このブログでは代表的な3つの仕事を紹介しますので、もし「私なら出来ます!」という方がいれば問い合わせフォームに「シャニカマの後継者候補」と書いてエントリーしてください。
社内の不条理を指摘する「ツッコミ」
株式会社人間は「面白くて変なことを考えている」という会社の性質上、オフィスやランチでボケとツッコミが横行します。
ある程度わかりやすい意図的なボケであれば、誰かが拾ってツッコミを入れるのですが、中には本人が意図していない俗に言う「天然ボケ」もあるのです。
特にパワーディレクターの武藤さんの場合、私だけが気づいていて、社員全員がスルーしていることが多々あります。
例えば武藤さんが案件を多く抱えていた時に、少し進捗が悪い案件があったことを社長の花岡さんにチャットで指摘されました。そのときに武藤さんは「すみません、油断しそうでした」と返信したのです。
これ、おかしいですよね?
現に油断していたから指摘されたのに、「油断しそうでした」と返すということは、本人は「まだ油断していない」という認識なのです。
これについて花岡さんをはじめ、他の社員も指摘せず、スルーしていました。
私は居ても立っても居られず、すぐにオフィスにいる全社員へ「これおかしくないですか!?」「プライド守るための発言ですよねこれ!」と聞いて周り、武藤さんにも個人チャットで指摘し、みんなが流してしまわぬよう努めました。
こういう役割の人がいなくなると、チャットでも会話でも緊張感がなくなってしまい、面白い会話にならないのではないでしょうか。笑いは「緊張と緩和」らしいので。
クライアントに媚びへつらう「愛想笑い」
株式会社人間でクライアントの方と接する機会が多いのは代表の2人と、ディレクターの私と武藤さんですが、私以外の3人は誰ひとりとしてクライアントの方に愛想笑いをしません。
それどころか私に対して「また愛想笑いしてたな」「シャニカマの愛想笑いは露骨すぎて聞いてられへん」と非難をし、会議を照らす数少ない灯火を吹き消そうとするのです。
面白いことにストイックでありたい気持ちはわかりますが、歳をとるとクライアントの方も年下の方が多くなってきますから、愛想笑いの1つも出来ないと怖がられて継続的な取引につながりません。
ただ、愛想笑いの分野については後継者候補が現れました。
4月に入社したはまださんです。
彼女は元テレビ番組の制作会社にいたため、俗に言う「AD笑い」の体得者です。
ただ笑い方が露骨なのと、他人の失言やミスで大笑いする癖があるので、まだ理想的な愛想笑い担当とは言えないのかもしれません。
社内の珍事件を語り継ぐ「琵琶法師」
株式会社人間は社員もパートナーも、個性豊かな人が集まっているサファリパークのような場所です。それぞれ檻に入るでもなく、完全に野放しで飼育されているので、良い意味でのシナジー効果もあれば、いざこざや事件も頻繁に発生します。
また、厄介なことに社員同士の案件もバラバラだったり、大して仲が良いわけでもないので、面白い珍事件があっても情報が各所に散らばったまま共有されません。
その点、私は週刊文春の有料会員に登録する程度にはゴシップ好きなので、何か事件の話を聞きつけるとすぐ情報収集をして、構成を組み立て、ランチや飲み会の場で語り継ぐという役割をしていました。
話す内容の特性上テキストに残すのは憚られるため、アーカイブ方法は平家物語を口頭で伝承してきた琵琶法師スタイルになります。つまり次の琵琶法師を早々に見つけないと、2024年7月以降の物語が伝承されなくなってしまうのです。
この琵琶法師が最も重要で、緊急性のある役割ではないでしょうか。
ぜひ週刊誌の購読者や、ゴシップ系アカウントをフォローしている方は人間にご応募ください。
最後に
元々は広告業界すら未経験で、ダジャレでしか企画が作れず、数を出すことしか脳がなかった私を、独立できるまで成長させてくれた人間にはとても感謝しています。
はっきり言って、私は同業種で独立した不届き者です。
江戸時代で言えば脱藩浪士、市中引き回しの刑にかけられてもおかしくありません。
しかし、退職して早々人間からプランナーやコピーライターとしてのお仕事をいただいており、円満退社ができているのは、代表2人が寛大なのか鈍いのか、とにかくお2人のおかげでしょう。
人間は脱藩しやすい藩みたいですので、踏み台にしてステップアップしたいという方もぜひご応募ください。
独立後は基本的に1人で細々とやっていく予定ですので、人間に頼むなんておこがましいようなしょうもない案件があれば、ぜひご連絡くださいませ。