外出自粛のGWにリモートで遊ぶ実験『ゴールデンリモート』を緊急開催しました

2020.05.26

山根 シボル
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山根 シボル

いま思うとちょっと混乱してたのかも知れない。

3月上旬に緊急事態宣言が出て、いわゆる「外出自粛」の空気が完成した頃。
株式会社人間もその煽りを食らった一社だったが、ずっと考えていたのはそれでも「なんかやりたい!」ということのみ。
毎日のように「今だから出来る企画」のリモートブレストを行い、テンションが上っていたのだ。

そんな最中、急に花岡が「ゴールデンウィーク、みんな暇だろうから3日連続で新しい“リモート遊び”を実験するオンラインイベントをやろう」と言い出した。

その時点でゴールデンウィークまで約一週間。
どう考えても無謀なのに、やはりちょっと頭がどうかしてたから実現してしまった。


<参考リンク>
遊べる在宅フェス『ゴールデンリモート』

自粛GWに3つのオンライン企画を実験! 遊べる在宅フェス『ゴールデンリモート』(5/4〜5/6)


外出自粛に負けないヤバい人達を招集

「一週間で3つの新企画を完成させる」
このイベントを成立させるには頭脳が足らない。

そこで、我々の性格の悪さを題材にした人狼ゲーム「人間ゲーム コンプレックス人狼」を開発したボードゲーム制作のTANSANと、昔ながらの紙芝居屋さんを営む紙芝居屋のガンちゃんを味方につけ、同時に三種類のオンラインイベントの企画をスタートさせた。
みんな、この時期に仕事をする場を奪われた人たちだ。

そして我々は、いつも一緒に謎解きを制作しているクロネコキューブと、リモート謎解きゲームを開発することに。謎解きゲームでは、意外とその“舞台”も重要となるのだが、休業を余儀なくされた宿泊施設THE BOLY OSAKAの協力のもと、ホテルという舞台が決定した。



このように、それぞれがこの状況下で新しい企画に挑戦すること自体が面白く、重要なことだと思っているので、改めて面子を紹介させてください。

<企画・協力者のみなさん>

・企画
TANSAN
紙芝居屋のガンチャン
株式会社人間&クロネコキューブ

・協力
赤星マサノリ(sunday / StarMachineProject
伊藤駿九郎(KING&HEAVY / theatre PEOPLE PURPLE
大熊隆太郎(劇団壱劇屋
ボブ・マーサム(THE ROB CARLTON
THE BOLY OSAKA
謎解きデバッグ参加者の皆様

「リモート×謎解き」をどう成立させるのか?

そんなわけで我々はクロネコキューブと“リモート×謎解き”に初挑戦することとなったのだが、両者ともに全く正解がわからない。
リモート会議で色々と試している中、弊社ディレクターの武藤さんにカメラをもたせて自宅案内させて遊んでたのが妙に面白く「遠隔で人を操る遊び」を中心に据えてみることに。

「それでは“誰”を遠隔で操るのが面白いのか?」と議論していく中で、「指示してもどかしい存在 → おばちゃん → 自分のお母さん」という連想ゲームでたどり着いたテーマが、“オカン”である。

誰にも自分の親はいるわけで、「オカンとその家族」という設定なら参加者と役者の関係性がイメージしやすいし、遠隔のもどかしさを許容する理由にもなりえる。そしてなにより、オンラインでしかコミュニケーションできなくなった今の時代にピッタリの題材じゃないか!

そこに自分の「母に携帯のキャリアの変え方を電話で教えた時の苦労」を組み合わせ、「オカンに爆弾解体をさせる」という絶望的な設定を生むことができた。

そして完成した「オカンがボカン」

今回の謎解きのざっくりとした流れはこんな感じだ。
1週間しか制作期間がないということで、「演者は1人、仕掛けは1つ」を念頭にコンパクトな仕組みでのロールプレイング&謎解きを心がけた。

また、作っていくうちに、たまたま実装できたのが「配役設定書」によるマーダーミステリーっぽい要素だ。
参加者が家族になるためのキャラクターの設定書をツールに入れたのだが、家族同士のコミュニケーションを促すためにそこにも謎のヒントを仕込んだので、結果的に自分しか知らない情報をビデオ会議で共有し合う仕組みを作ることができた。

例えば、
「金庫の番号は結婚記念日だ → 結婚記念日は父が知っている → 父の設定書には結婚記念日に長男が生まれたと書いてある → 長男が自分の誕生日を答える」
のような流れだ。このコミュニケーションがテンポよくハマると実に気持ちいい。



また、最高に良かったのが“オカン”の演技
NHKの朝ドラをはじめ数々のおばちゃん役をしてきた一木さんの演技は、まさに“プロのおばちゃん”。
声量はちょうどいいくらいに大きく、アドリブも最高。百聞は一見にしかずということで、ぜひ下記の動画を見て欲しい。
(意外と家族に見える瞬間が出てくるんです)



というわけで、当日はデバッグ公演1回+本公演2回を行うことができ、評判は上々。
Twitterで頂いた声を引用するとこんな感じだった。

推理&紙芝居、リモートエンタメを拡張する実験

初めにも書いたとおり「ゴールデンリモート」には3つのイベントがあり、「オカンがボカン」以外の2つもまったく路線の違う実験的な企画になった。



TANSANが企画した、オンライン喧嘩ミステリー「四人の怒れる男」。

四人の登場人物がZoomのビデオ会議で「4人でルームシェアしていた時代に積み立てたお金が何処へ消えたか?」に関して怒りながら議論。
24人の参加者は4組に別れ、各人物のブレーンとしてそれぞれに設けられた別のZoomからアドバイスを与え、他の3人の秘密を暴き合い、点数を競うという“マーダーミステリー”の要素を含む新しいゲーム。
四人の役者が演じる、本当にキレてんじゃないかってくらいライブ感のある議論を推理しながら見てるだけでも面白いコンテンツになっていた。



そしてもうひとつは、紙芝居屋ガンちゃんが企画した、オンライン選択型紙芝居「どっちの紙芝居ショー」。
Zoomで子どもたちを話しながら内容を変えていくという、見ている人が参加できる紙芝居に挑戦。

ちょうど「こどもの日」に開催されたこちらは、参加者にも子どもが多かったんですが、画面の向こうからの語りかけにリアクションできる仕組みによって、録画された映像では難しい“ライブ感”のあるコンテンツになっていました。
この“ライブ感”の仕組み自体は、紙芝居に限らず汎用性の高いものだと思います。

こんな実験をやってみたい人・企業を募集中!

フタを開けてみれば、無料とはいえ募集期間たった2日で応募人数は200人を超えた
「リモート」自体の認知度、注目度が上がってることを実感できた上に、三者三様でオンラインの使い方を模索した中、まだまだ拡張できるアイデアや実装できなかったアイデアもある。

これから世の中がどれくらい変わるかによって次の行動は決めたいんですが、第二弾にも挑戦したいと思っています。
新しいことに挑戦したい方、変化を楽しみたい方、一緒に「リモート」の実験をやってみませんか?